探偵には、法的な手続きのために、対象者の住所を調査してほしいという住所調査の依頼も多いことを述べてきました。
その中には、依頼者自身で手軽に調べられるものもあったりします。
ここでは、知ってる方にとっては、なんてことはないことですが、知らない方にとっては、知っておけばこれで探偵興信所に住所調査を頼まずに済み、数万円の出費が抑えられるかもしれない情報源を2つほどご紹介したいと思います。
電話番号から住所を手軽に調査する方法
例えば、他府県に住んでいる相手方の固定電話番号を知っているが、住所がわからないという場合。
104の番号案内では、相手の氏名と住所から電話番号は調べられますが、その反対の電話番号から住所は教えてくれません。
そんな時、古典的な方法ですが、電話帳で調べてみるというのも一つの方法です。
年々、電話帳に掲載を希望する個人も減ってきていますので、以前に比べ効果も薄くなってきましたが、それでも2012年時点で、ハローページ(個人)に掲載されている件数は、約2,300万件もありますので、個人レベルとしてまずはおさえておきたい情報源ではないでしょうか。
もしかしたら多少の手間暇で、なおかつお金もかからず、住所を調査することができるかもしれません。
電話帳を閲覧するには、最寄りの図書館に出向けば閲覧することはできますが、他府県の全国の電話帳まで置いていない図書館もあります。
そこで、毎年自宅に配布されるタウンページの最後の方のページで、他府県の電話帳が閲覧可能な地元の図書館が案内がされていますので、そこに掲載されている図書館に出向いて全国の電話帳を閲覧するという方法もあります。
もしくは下記サイトで調べる方法もあります。
電話帳の閲覧場所
http://tpnet.ntt-tp.co.jp/zenkoku/etsuran/
(※事前に各図書館に確認した方がいいかと思います。)
ただし、地元の図書館ですと、なかなかバックナンバーまで置いてないところも多いようです。
少し前の相手の住所を調査する場合など、過去の電話帳に掲載されているというケースもあります。
そのように過去にさかのぼって調べたいという場合、関東在住の方であれば、国会図書館に出向くという方法もあります。
国会図書館ですと、全国の最新の電話帳はもちろんのこと、過去のバックナンバーなども閲覧できます。
探偵興信所に住所の調査を依頼する前に、まずは試しておきたい方法です。
国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/
(関西在住の方は国会図書館の「関西館」というのもありますので、そちらを利用してみるのもいいかもしれません)
会社経営者の個人宅住所を調査する方法
トラブル相手が会社経営者で、なおかつ会社名も知っているという住所調査のケースもあります。
このような場合、普通であれば、法人登記簿謄本を取れば、その相手の住所もわかるとすぐに思いつきそうなものですが、意外に知らない方も多いものです。
法人登記簿謄本の存在自体を知らない、なんとなく知っていてもそこに代表者の住所が記載されているということを知らない、それらを知っていてもすぐに連想できないなど、いろいろあるかもしれませんが、こうした住所の調査で探偵社によっては数万円、数十万円という料金を請求するところもあります。
知っている方にとってはなんてことはないことですが、知らない方のために、改めて要点を整理しておきましょう。
- 法人登記簿謄本(登記事項証明書)は、最寄りの法務局もしくはネットでわずかの手数料で誰でも取得することができます。
- その中に記載されている「役員に関する事項」で、株式会社であれば代表取締役のみ、また有限会社の場合は代表取締役および役員の住所がそれぞれ確認できます。
- 住所は変更があれば、原則2週間以内に届出を行うことになっていますが、中には前の住所のままになっているなど、必ずしも記載されている住所に住んでいるとは限りません。
これらを覚えておくと、直接の対象者が会社の代表者でなくても、相手方の配偶者、肉親、関係者が代表者だったり、有限会社の役員だった場合など、いろいろな調査の応用が利きます。
金銭などのトラブル相手の場合は、上述しましたように記載住所が実際に住んでいる住所ではないなど必ずしも確実にわかるとは限りませんが、興信所に依頼して高い探偵料金を支払う前に、まずは自分でできる住所調査のひとつとして最低限取得しておくべきでしょう。