探偵が請ける依頼の中で、浮気問題に次いで多いのが人探し関連の案件です。
その中でも、金銭を貸した相手の行方がわかならくなり、その行方を探してほしいといった金銭トラブルの依頼も多いです。
貸金トラブルなど、金銭にまつわるトラブルで探偵に相談がある事例としては、例えば、以下のようなものがあります。
- 商取引で代金未払いの相手が音信不通になり行方がわからなくなった
- 交際相手(友人)に金銭を貸したが、連絡が取れなくなった
- ネットで親しくなった人物に借金を頼まれ、口座に振り込んだら音信不通になった
最初に上げた、商取引の相手が代金を支払わないまま音信不通になったというようなケースは、商売、商取引ですので、事前に何らかの契約書等を交わしていることですし、少なくとも、すべて本当ではないものの、何らかの住所や連絡先などがわかっている場合が多いです。
なので、万が一のことがあっても、住所等の情報がわかっていますので、最終的には法的な手続きで回収できるという可能性も高く、相談数的にはそれほど多くはありません。
反対に多いのが、交際相手に金銭を貸して、行方がわからなくなったというケースです。
交際相手ですので、きちんと借用書などの書類を交わさず、やはりどうしても信用貸しをしてしまうというのが人情です。
お互いの自宅を行き来している間柄ならいいのですが、交際相手の自宅に行ったこともないといったケースですと、連絡が取れなくなっても実際に自宅に行くということもできない、あるいは、住所を聞かされていても、行ってみたら住んでいなかったというパターンに陥りがちです。
こうした交際相手に金銭を貸して、行方がわからなくなるというケースでは、相手がもともと金銭目的で近づいてくるような、結婚詐欺と言ってもよい事案も多いです。
次に、相談件数自体は少ないですが、ネットで知り合った相手に金銭を貸して連絡が取れなくなったというケースです。
出会い系サイト等で知り合った、まったく一面識もない相手から金銭を貸してくれるよう頼まれ、指定の口座へ金銭を振り込んだら連絡が取れなくなったというパターンです。
一面識もない人物に金銭を貸すということは、一般常識的には、あまり考えられないことですが、これもネット時代を背景とした事案と言えるでしょう。
貸したお金を返してもらうにはどうすればよいのか?
相手に貸した金銭の額が小額であれば、まだあきらめもつくでしょうが、それなりに高額の場合には、やはり何としても返してもらわなければなりません。
それでは、貸したお金を返してもらうために、どのような手段があるのか考えてみたいと思います。
直接の話し合い
電話等で連絡を取ろうとしても、音信不通の場合には、まずは、相手と直接会って、貸した金銭を返してもらうよう話し合うのが最初かと思います。
特に、交際相手の場合、貸した金銭も大事ですが、結婚を約束していて貸してしまった場合など、まず、今後のことを話し合いたいという方もいらっしゃると思います。
そのためには、可能な限り、相手の手がかりをもとに、相手と接触できる住所や勤務先などを突き止める必要があるかと思います。
弁護士を介しての示談
相手と話し合っても応じようとしない、あるいは音信不通の場合には、弁護士に相談してみるも一つの方法です。
弁護士には職権がありますので、相手の住所が不明の場合でもある程度調べてくれますし、示談交渉が認められていますので、相手と具体的にどのような方法で返えしてもらうのかということを交渉してもらうこともできます。
もちろん、費用はかかりますが、自分ではどうしたらいいのかわからないという場合には、相談してみてもいいかもしれません。
裁判等法的手続きによる回収
直接相手と話し合っても解決しない、あるいは弁護士に交渉してもらっても不調に終わったという場合には、やはり、裁判等を含めた法的手続きで回収するほかありません。
法的手続きには、どのような方法があるのでしょうか。
- 内容証明郵便を送る
- 支払督促を申立てる
- 民事訴訟を起こす
- 強制執行を申立てる
内容証明や支払督促、また、訴訟においても訴額が60万円以下であれば少額訴訟など、弁護士に頼まなくても自分でできる手続きもあります。
ただし、貸した金額が高額であれば、通常の裁判となり、その際には、やはり弁護士についてもらう必要もあるでしょう。
なお、裁判で勝っても、実際に相手が返してくれるかどうかはまた別問題です。
そうなれば、確定判決もとに、強制執行を申立て、相手の財産から強制的に貸した金銭を回収することになります。
これらいずれの法的手続きを進めるにしても、もちろん、相手の住所は把握しておく必要があります。
金銭を貸した相手の住所がわからない場合、探偵に依頼してみる
上述のように、直接相手と話し合うにしても、法的手続きを進めるにしても、相手の住所は必要となります。
自分で調べてもわからない場合には、上述のように弁護士でもある程度調べてくれます。
しかし、そもそも借りた金銭も返さず、行方をくらますような相手ですから、住所が掴めても実際には住んでいないというようなケースも多いです。
そのような場合には、実際に住んでいる居所を突き止めるべく、探偵に住所調査を依頼してみてもいいかもしれません。
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